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- 2023/04/01
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【フランス菓子】地方菓子「 Fruits Confits フリュイ・コンフィ 」とは
Bonjour !
ここでは、フランスの地方菓子【 Fruits Confits フリュイ・コンフィ 】についてのお話です。
少し前になりますが、フランス地方菓子【 Calisson カリソン 】をご紹介したときに原材料に触れました。そして、カリソンの原材料の中には「プロヴァンスの名産品「 Fruit confits(フィリュイ・コンフィ)」が使われていることが特徴だとご紹介しています。その繋がりから、ここでは【 Fruits Confits フリュイ・コンフィ 】のことをご紹介させていただきます。
商品コラム【 Calisson カリソン 】とは → フランスの地方菓子【 Calisson カリソン 】とは
さて、【 Fruits Confits フリュイ・コンフィ 】とは?
フリュイ・コンフィとは、果物(丸ごとまたはスライス)を少しずつ糖度を高めたシロップに漬けて煮詰めていき、果物に含まれている水分をシロップに代えた果物のことです。
プロヴァンスは果物の名産地
プロヴァンスはアーモンドの名産地でもありますが、果物の名産地でもあります。特にメロン(カヴァイヨン種)が有名です。あんず、さくらんぼ、パイナップルなど、いろいろな果物を用いて作ります。
そして、当店で扱っている南フランスの代表的なお菓子「カリソン」にも、そのメロンの砂糖漬け(=メロンのフィリュイ・コンフィ)が原材料として使われています。だからこそ、フランスならではの味わいです。
果物の砂糖漬けのことをフランス語では「Fruit confit フリュイコンフィ」と言います。
Fruits フリュイ(「果物」の意)
Confits コンフィ(「漬ける」の意)
昔は、果物やナッツを長期保存するためにハチミツに漬けていました。その後、砂糖が使われるようになって14世紀ごろから「Fruit confit フリュイ・コンフィ」が作られるようになったと言われています。
ピカピカした果物を見ると「いや~かなり甘そう!」そんな想像をしてしまうのではないでしょうか。私の場合はそうでした。けれど!なんと、これが見た目と違っていて美味!
実際に食べてみると「果物本来の味と香りがする!」
ジューシーで、とても美味しい伝統菓子です。正直、初めて食べたときは驚きのおいしさ!そして、職人たちが誇りをもって継承し続けている様子や伝統的な製造テクニックに感動しました。
果物の特徴、伝統的な製法とテクニックの結晶によって出来上がっている銘菓のひとつ。歴史と砂糖菓子職人たちの技によって出来上がる歴史あるフランスの伝統的な高級菓子です。
この写真のような Fruits Confits フリュイ・コンフィ(果物の砂糖漬け)はパリの老舗パティスリーなどでも買うことはできます。
見た目の印象に惑わされて(本当の味を知らずに甘いだけだろうと想像してしまったら)買うことはなく、その魅力を知らずにいたことでしょう。幸いにも、パリ17区で一緒に暮らしていたマダムから「フリュイコンフィを買ってきて」と頼んでもらえたことで、私はダロワイヨの本店へ出かけました。
このようなことがきっかけとなって、初めて買う機会に恵まれた伝統的なフランスならではの食べものです。
おかげで、フリュイコンフィ(果物の砂糖漬け)が「ただ甘いだけじゃなかった」と知ることができました。
このように、メロンやアプリコット、パイナップルなどの フリュイ・コンフィは様々な果物で作られています。
カリソンやフリュイコンフィの製造風景などのフランス資料は、7月開催ターブルドットの中で一緒にご覧いただきました。
少し前になりますが、開催レポートも良かったらご覧ください
→ レポート Table d'hôte 第17回「フランス地方と食を愉しむⅢ Provence プロヴァンス 」より
良質な果物と時間をかけてつくられていることを知ると高級菓子であることにも納得できます。そんな砂糖漬けを原材料に使うからこそ、当店のプロヴァンス製【Calisson カリソン】は貴重な銘品と言えるでしょう。
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「美味しいフリュイ・コンフィは、日本だと、どこで買えますか」とスタッフに聞かれました。けれども、残念なことに、湿気の多い日本では扱いが難しいのだろうと思われます。だから、フリュイ・コンフィは、日本に比べてカラッとしているフランスで試して頂きたい食べ物です。
似たものとしては、マロングラッセのようなものかな。オレンジピールの砂糖漬けなら見つかりますね。そんな感じのもので、丸ごとに詰めた果物で艶っとしていて、手で触ってもべたつかない仕上がりのもの。甘納豆の果物版という感じといえば、なんとなく想像していただけるでしょうか。
本来の果物の味わいがある、奥深い伝統菓子「フリュイ・コンフィ」については、追記したいこともあるので、またの機会に取り上げたいと思っています。では、また