Bonjour！レザベイユ南青山です。

本日はレザベイユ南青山で取り扱い、そして店名にもなっているパリのLes abeillesについて、そしてプロの養蜂家シャクマンデス氏についてご紹介します。

 

 

パリ13区、丘の上にある小さなお店

パリ南東13区‘鶉ヶ丘’Butte aux Cailles(ビュット・オ・カイユ)という名の小さな丘に、彼の店＜Les abeilles＞はあります。

パリの田舎と言うにふさわしいこの小さな丘は、パリジャンにも愛され、週末には多くの人が集まる場所。

 

Les abeillesはプロの養蜂家シャクマンデス氏が営むハチミツ専門店

 

（現在は高齢のため彼も引退し、シャクマンデス氏と同じく養蜂家である若き担い手にお店を任されています)Les abeillesではハチミツだけでなく、養蜂家のための道具も扱い、時には養蜂家がシャクマンデス氏にアドバイスをもらいに訪ねて来るそう。

 

養蜂家、シャクマンデス氏について

 

 

プロとして蜂蜜業を営む人は少なく、彼はその数少ない中の一人。

自然と生き物をこよなく愛する彼は、30年ほども前から養蜂を趣味としてはじめ、やがてそれは本業に辿り着く道のりになりました。「蜂蜜は、人の力を一切加えずにできあがる、唯一の自然食なんだ」と古代からの宝物を守るように彼はミツバチ達を守って生きています。

 

希少なプロ養蜂家

 

フランスにいる養蜂家の85％以上が趣味で養蜂を行っているといわれています。

しかし実はプロとして養蜂業を営む人は少なく、ほんの5％程度だそうです。シャクマンデス氏は、その数少ない中の一人。もともと彼は、映画のプロデューサーや英語翻訳家、ソウルでのフランス大使館勤務など、さまざまな仕事に携わってきました。彼も趣味として養蜂をはじめ、やがて本業のプロ養蜂家の道を歩み始めたそうです。

 

ここ最近、フランスではアマチュアによる養蜂活動が盛んになってきているそうです。地方では畜産家による整備・管理などの対応が行き届いていますが、パリはそうではありません。

 

数年前からアマチュア養蜂家の増加に合わせる形で、養蜂のスペシャリストによる指示を仰ぐなどして対応に追われている状況で、シャクマンデス氏も協力をしています。ときには、消防署からハチの巣駆除の発動命令が出ることもあるのだとか。

 

今までの功績を称えられ、2018年2月からはパリ・ミツバチ協会の名誉会長に就任、一人の養蜂家として、ハチミツ王国フランスの指導者的存在として、彼は日々真剣に養蜂に取り組んでいます。

 

 シャクマンデス氏のこだわり

 

 

ハチミツの扱いでは、ミツバチが作ったまま(＝出来る限り人の手を加えないこと)を大切にしています。養蜂作業の中には、ミツバチが病気予防に薬のようなものを使うことがありますが、彼は、この薬品も自然のものだけを調合して独自のもの作っています。

 

更には、これをフランス全土の養蜂家たちへ紹介しながら、ミツバチとハチミツにとって良い環境が整うように、できる限り自然へ配慮をした活動を行っています。

 

 自然である安心感

 

 

先日のブログでも、フランスでは天然のハチミツにしかMiel(ハチミツの意)表記が出来ないことをお伝えしました。しかしながら日本ではそうした法律が存在しないため、加工したハチミツが多く出回っている現状です。

例えば、もともと褐色のハチミツを日本人好みの明るい色にするために色素を抜いたり、

より早く、たくさん瓶にハチミツを詰めるために必要以上に熱を加えてハチミツをサラサラの状態にして瓶詰を行ったりなど。

ハチミツに豊富にあった栄養素も、加工しすぎることでどんどん失われてしまいます。

 

私たちはお店に並んだハチミツやハチミツを使った食品を手に取ったとき、それがどんな過程を経てやってきたものなのかまでは判りません。

 

昨今は日本でも、健康ブームのおかげでハチミツへの注目が更に高まり、専門店も増えてきました。安心してお子様から大人まで美味しく味わえるハチミツがより多くの食卓へ届くことは嬉しい限りです。

 

レザベイユ南青山も、シャクマンデス氏の想いと一緒にハチミツ＜Miel＞を販売しています。なにより、質の高いハチミツはこんなにも味わい深いんだ！ということを実感して頂きたいと思っています。

 

全てのハチミツは『試食ができます』ので、お気軽にお申しつけください。

 

同じ花や植物のハチミツでもお店ごとに、また同じお店でさえ入荷時期によって味わいがすこし異なることもございます。

そんな発見も、ひとつひとつ自然からの贈り物として楽しんでいただければ幸いです。