Blogizumiブログ
- 2024/01/18
- 食べもの
- コラム
フランスNo.1を決めるBaguetteコンクールとバゲットについての続き
Bonjour !
今回は、マダムとのパリ暮らしの中から「本場フランスのバゲット」のおはなしです。
※コチラは「マダムと暮らしたフランスでの日々」みんなの暮らしオンライン連載掲載(2019/10~2021/03)が終了しましたので再編集による投稿です。お愉しみ頂けると幸い。
以前に、フランス人にとっての“バゲット”
についてお話ししました→ 本場フランスのパン Baguetteバゲットのこと(2022年9月12日)
その中では ”フランス人にとってバゲットは嗜好品ではなく、毎日の食べ物” としてあることを紹介していて、最後に「フランスNo.1を決めるBaguetteコンクールのことにも触れます」と書いたところで終えていました。随分と間が開きましたけれども、バゲットの続き投稿です(続き投稿予定はもう一つあります)。
さて、バゲットコンクールのはなしへ入りたいところですが、ちょっと、その前に少しだけBaguette バゲットについて、おさらいをしておきます。
Baguetteとは、
Baguetteとは、この長い棒状のパンのこと。だいたい長さは65㎝、重さは250gが基準。
原材料は、
小麦粉と塩、水、イーストだけ。
卵や油分を含んでいないから油じみの心配がないパンです。だから簡単に薄紙に包むだけでも平気で持ち歩けてしまう持ち運びがしやすい食べ物です。油分を含まないから、食卓に直置きしてもテーブルクロスを汚してしまうことがありません。
フランスでは1日に1人あたり120gのBaguetteを消費しているそうです。
Baguetteの大きさが大体350gだとすると、1日あたり半分くらい食べていることになります。
そして、パンを買いに行くのは家の近所にあるパン屋さん。フランス語だと「ブーランジェリー」と言います。全体の62%の人が、毎日ブーランジェリーに通っているといわれています。
フランスNo.1を決めるコンクールがある!
パリでは、どこのお店のbaguetteがおいしいかを決めるコンクールが毎年あるから驚き!
1位になると、4,000ユーロの賞金(日本円で約50万円)がもらえます。*円換算は為替によります
さらに、フランス大統領官邸へ1年間baguetteを納品することが任命されます。
その量は1日あたり15本程と言いますから、これだけでも大きな売り上げになりますし、とても名誉なこと。
コンクールのことはパリジャンも気にしていて、パリの食卓でも話題になります。実際に、マダムとの会話にもあがりました。そして、
なんと!
コンクールで1位になると、その年のお店の売り上げも35%アップするのだとか。
ブーランジェ(パン職人)たちは、コンクールに参加して腕を競い合うのですが、審査されるbaguetteの数は150本にもおよぶので、優勝することは非常に難しいようです。流石フランス!
さて、今回のブログで触れておきたいことが、コンクールのこと以外にもうひとつ値段のこと。
値段も売り方も日本とはちがう?!
フランスで、1日あたり30万本も消費されているbaguette。
パンが主食の国ですから、生活基盤となるその値段はとっても重要。特にbaguetteについては、簡単に値上げできないと聞いています。
現在(連載時2019調べ)、baguetteの値段は、平均1本90サンチーム(1ユーロ120円換算で108円)。*円換算は為替によります
今から随分前になりますが、パリでアテンドをさせて頂いていた当時、パリ中心から外れた区域にある老舗ブーランジェリーを訪問したことがありました。そのときに、
パリ中心部より良心的な価格だったので「値上げはしないの?」とオーナーに質問したことがありました。
すると、「このエリアは低所得者が多く生活していて、値段を上げたら彼らが買えなくなるから、値上げはできないよ」とオーナーが教えてくださいました。
何気ない会話でしたが、とても印象的だったので、今でもよく憶えています。
バゲットについて過去に連載をさせて頂いていたときに、
本場の味を食べられる日本のブーランジェリー は?
と質問を受けたことがありました。
個人的な繋がりのある店でもあるので贔屓目ですが、実際に美味しいと思っている店舗です。2か所、エピソードを交えて投稿予定にしています。楽しみにしていただけますと幸い♪ merci
追加投稿へのリンク → 本場の味が食べられる日本のブーランジェリー