Blogizumiブログ
- 2025/01/31
- 食べもの
- フランス文化
フランスの定番おやつは、焼き立ての Crêpe クレープ♪ 2月2日は Crêpe クレープの日!
Bonjour !
今回は、フランスのおやつの定番「Crêpe クレープ」にまつわるお話。あまり知られていませんが、フランスにクレープを食べる習慣があるフランス。2月2日はCrêpe クレープの日!
フランスで2月のお菓子といえば「Crêpe クレープ」
フランスでは、2月のお菓子といえば「クレープ」なんです。ご存知でしたか。ここでは、お家で作ったクレープにまつわるお話をご紹介させていただきます。お楽しみいただけると嬉しいです。
フランスでは、2月にクレープを食べる?
私が渡仏したの99年の9月。パリの家庭にホームステイしながら語学学校へ通っていました。そして、その翌年(2000年)にはパティシエ通訳の仕事のスキルをアップしたくて(現地の製菓学校の状況にも興味があって)パリ6区にあるFerrandi(フェランディ)という職人専門学校に通いました。
受講目的は「パティシエ・ショコラティエ・グラシエール・コンフィズリーのCAP(製菓・ショコラ・アイス・砂糖菓子における職業適性証書)」を取得するためです。ここで取得したディプロムは、店舗【レザベイユ南青山】の店内に飾ってあります。
良かったら、こちらのブログもどうぞ → パリのホームステイと職人学校
その学校の授業の中で、1年間の中で祝日にあわせたお菓子について教わる機会がありました。1月に食べる「ガレット・デ・ロワ」や復活祭で贈りあう「ショコラ」は知っていましたが、「2月にクレープを食べる」というフランスの行事はまったく知らなかったので、当時の私には新しい発見でした。辞書で調べてみると……
「Chandeleur シャンドルー」2月2日にクレープを食べる習慣があるフランス
2月2日は、Chandeleur(聖燭祭:せいしょくさい)。キリスト奉献の祝日(イエス・キリストが生後40日目に聖母マリアとともに神殿を訪れた日を祝う日)とあります。この日は、ろうそくに光を灯し、祈りを捧げる儀式が行われるので、別名「ろうそく祝別の日」とも呼ばれます。
そして、クレープは太陽と同じく丸い形をしており、ろうそくを灯した時に光が描く形に似ていることから“光の象徴”とされているのだそう。だから、Chandeleur の2月2日にクレープを食べる習慣があるようです。
ちなみに蝋燭のことをフランス語で Bougie (ブージ)とも言いますが、Chandelle(シャンデル)とも言います。ちなみにロウソク立て(燭台)のことは Chandelier シャンドゥリエ。「※Chandeleur シャンドルー(聖燭祭:せいしょくさい)」の単語に似ています。※2月2日キリストの奉献の祝日
フランスの定番おやつ「クレープ」
マダムの家では、特にChandeleur(2月2日)にあわせてクレープを用意するということはなかったように思いますが、行事とは関係なく、日常的な「おやつ」としてクレープを焼くことはよくありました。
2月2日の食卓がクレープだったという印象はありませんけれど、2月にはクレープを食べる習慣についてはパリでは定着していたので、気づかないうちに家庭でクレープを作るキッカケになっていたと言えるかも知れません。
ブルターニュ地方の名産品として知られるフランス流クレープ専門店 Creperie クレープリーの料理メニューにある「そば粉」で作るガレットと呼ばれる茶色っぽい生地のクレープとは違って、パリの家庭では小麦粉を使って作っていました。
フランスのおやつの時間は、3時じゃなくて4時
日本のおやつは3時(15時)が一般的なイメージだと思いますが、フランスでおやつといえば4時(16時)。なんでちがうのだろう? マダムに聞いてみると「子どもたちの下校時間が4時だからでしょう」とのことでした。
焼いたクレープに合わせるものは、日本のクレープ店でみかけるような生クリームとかではなく、グラニュー糖やハチミツだけをかけてシンプルに食べるのが最もポピュラー!
ほかには、ヌテラ(フランスでは誰もが知っている定番のチョコレートペースト)やマロンペーストをぬったり、果物やアイスクリームをのせたりして楽しく美味しく味わいます♪
家庭でクレープを焼くときには、フライパンではなくクレープ専用のものがると便利!
やっぱりクレープパンがあると生地を焼く時にとっても便利。パリ生活中にマダムの家で使い慣れていたので、日本に帰ったら必ず買おうと決めていて、買いました。実物をターブルドット(クレープをテーマにした会の時に)皆さんにお披露目したので良かったら、その時の様子もご覧ください。→ レポート Table d'hôte 第29回【2月の祝日はCrêpes クレープ】より
薄く焼くのは難しそうに思われるかもしれないですが、簡単で失敗しないので、今でも朝食としてよく焼きます。時間があれば、混ぜた生地を少し寝かせるといいです。生地の伸びがよくなりますよ。
私のクレープ簡単レシピはコチラ → ハチミツレシピ『私のクレープ』
上手にクレープを焼いていた、マダムの息子
生活を共にしていた当時13歳のマダムの息子は、クレープを焼くのがとっても上手。楽しそうに焼いているのを見るのが私も楽しく、クレープを焼くときはキッチンへ行って一緒に過ごしました。
味もおいしかったのですが、ここで「うまかった」というのは「フライパン使いが上手かった」という意味。 クレープ生地を思い切り高く投げ上げ、するっとひっくり返してフライパンでキャッチ! けっこう成功していました。
「けっこう」ということは、失敗もあるわけで……。
2月のフランスは、クレープを焼いて運だめし!
キッチンとはいえ、フランスは土足のまま室内に入ります。なので、床に落ちた時の衝撃は、日本での同じ失敗とはまったく違っていて、本当に目が飛び出るほど「ええ~!!」と、毎回前のめりになりました(笑)。
明るい陽射しが入るキッチンは、明るくて居心地のいい場所。すっかり盛り上がって、満点のスリルを楽しむ男子は、もう止められない~。
失敗の頻度は少ない方だったと思うけれども、失敗した時には「やばい、やばい」と2人で焦って拾い上げて、マダムに見つからないように床を拭きました。ないしょ!内緒!
なぜにクレープ生地を豪快に放り上げてひっくり返そうとするのかと聞いてみると、左手にコインを握って右手でクレープをひっくり返せたら、その年はいい年になるのだとか。女性だと、いいお嫁さんになるともいうようで・・・みんな頑張ってしまうわけです。
楽しそうにチャレンジする様子が微笑ましくて♪ 成功させる様子はカッコよくて♪ 素敵なクレープの思い出です。クレープを焼くたびにチャレンジしたい気持ちがよぎりますが・・・やっぱり床に落としてしまう心配があって無理。怖い……。当時から今まで私はクレープ生地を空中に飛ばしたことがありません。フライ返しを使ってしかひっくり返せない小心者です。