Blogizumiブログ
- 2024/07/10
- 食べもの
- フランス文化
- フランス旅
フランスのマルシェの楽しみ方 みんなの暮らしを覗いてみよう
Bonjour ! (※過去の連載記事を編集投稿)
さて、本日のテーマは「Marche(マルシェ)」のつづき。
良かったら、こちらの投稿もご覧ください
→ フランスのマルシェの楽しみ方 初夏は旬の果物がたくさん!
ここでは、私なりのマルシェの楽しみ方を交えてご紹介させていただきます。気軽に、パリを散歩している気分で楽しんでいただけると嬉しいです。では、さっそく出かけましょう♪
フランス・パリの生活と暮らし
マルシェで買い物する現地の人たちを観察していると、ゆとりのある豊かな暮らしの秘訣が垣間見える気がします。
今回はBIOマルシェに行ってみよう♪
マルシェには、場所や曜日によって特徴のあるところがあります。
たとえば、パリのRaspail(ラスパイユ通り)のマルシェ。ここでは週3回(火・金・日)の9時~15時にマルシェが開催されますが、日曜日だけ「BIOマルシェ」になります。だから、日曜日は平日とは軒を連ねる店がまったく違います。
BIOのマルシェには、果物や野菜以外に、養蜂家のハチミツやBIOパンなども並びます。
最近では日本でもBIOという言葉が一般的に知られるようになりましたが、フランスでその関心が高まってきたのは30年以上前のことで、ラスパイユ通りのBIOマルシェは1989年からスタートしています。
だから、私がパリに住み始めた99年にはもう10年の実績があって、BIO商品に関心の高い人が集まり、とってもにぎわっていました。
BIOマルシェは、私が暮らしたマダムの家から近い、17区のMarche biologique des Batignoles(バティニョール)でも開催されています。こちらは、土・日の週2回、9時~15時の開催です(2020年6月時点)。
上の写真の葉っぱは、日本でいう「大麦若葉」。大麦若葉で作る野菜ジュースは、フランス版の青汁といった感じ。日本の青汁は粉末を溶かすタイプが一般的のようですが、ここのマルシェでは「草(苗)そのまま」で売られていました。水田が近くになった田舎育ちの私には、まるで田植え前の稲のように見えました。
近くに並んでいた珍しい野菜に目を取られていると、手提げを持ってきていたパリジェンヌが、こうやって直に入れて買って帰りました。
いや~びっくり。こんな風に買っていくのか……と知らなかった世界を発見!
私はさすがに持ち帰りたい気持ちは芽生えなかったのですが、興味深々。とっても気になったので、その場で飲めるジュースを1杯だけ頼んでみました。
葉っぱをミキサーに木の棒で押し込んで作ってくれました。こちらが野菜ジュース。
飲んでみた感想は……。色といい、香りといい、、、草をそのままジュースにしたような「草そのまま」のお味でした。飲んだ瞬間、牧場の景色が目の前に広がった気がしました(笑)。
マルシェにいる人達の様子を見るのも楽しい!
フランス人の買い物は、いつもの人と、いつもの場所で
マルシェに到着すると、みんな「Bonjour」の挨拶をかわします。それから、「最近どう?」「しばらく見なかったね」などと会話が始まります。
立ち止まって話し込む人たちも見かけます。フランス人にとって、人と人のつながりや関係性があることが、暮らしにおいて、とても大切なことのようです。
同じ場所に通うことで、生産者や近所の人と顔見知りになります。マルシェはフランスの暮らしを豊かにする社交場のような役割も果たしているように思えます。私の場合は、知らない野菜について質問してみたり、料理の仕方を教えてもらうこともあります。
顔見知りになれると嬉しいもので、生産者にお勧めされたチーズを買ったら、その翌週にも顔を出します。すると「この前のチーズはどうだった?」「とってもおいしかったよ」といった会話が楽しみになっていきます。
記憶に残っているエピソードには、秋のマルシェでの出来事があります。たくさん並んでいるキノコの中に美味しそうだけど見たことがない種類があったので「これは、どうやって食べるもの?」「どんなふうに料理するのがオススメですか?」と尋ねてことがありました。すると、
私の前にいらしたマダムも、後に並んでいたムッシューもキノコの会話に参加してきて、お互いのレシピ合戦が始まって白熱。私そっちのけで盛り上がる様子がおかしくて、つい笑ってしまいました。
たくさんの愉しみが詰まっている暮らしの場
こんな風に活気あふれるマルシェは、ただ「物を買う」だけでなく、「会話する喜び」「人に会いに行く楽しみ」があるコミュニケーションの場所です。
並んでいるのに、前の人が長いこと喋っていて待たされた……なんてこともしばしば。だけど、そんなときもイライラすることなく、微笑ましい人々の交流が行きかう素敵なマルシェの一面だと受け止めて、待たされる時間さえも一緒になって楽しめたなら、きっとマルシェが大好きになれるでしょう。
マルシェの魅力は、他にも・・・。続きは、またの機会に。A bientôt !